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水性脱酸法、非水性脱酸法などにより、紙の中の酸を中和した後、アルカリ物質を残留させ、紙の劣化を防ぎ、遅らせる処置です。
支持体である紙やイメージ材料の種類、状態によって、溶液の溶質と溶媒、濃度は変えて処置がおこなわれます。処置方法も、浸漬・噴霧・塗布のいずれか、あるいはこれらの組み合せによっておこなわれます。この処置により紙のpHは、元の酸性域から弱アルカリ域へと向上します。
少量のアルカリ塩は多くの紙の寿命を延ばすことに貢献すると考えられますが、シアノタイプ(ブループリント)や没食子インクで書かれた資料などの一部の資料や色材には、アルカリに接するとすぐに、あるいは徐々に変化するものがあり、資料にあわせた適切な判断が必要です。 |
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本などの構造物はスプレーによる非水性脱酸処理(ブックキーパー法を含む)を施す。 |
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●水性脱酸法
炭酸水素カルシウム水溶液・炭酸水素マグネシウム水溶液などで行う脱酸性化処置。 |
●非水性脱酸法
水酸化バリウムメタノール溶液・ブックキーパー法(酸化マグネシウム微粉末噴霧法)などがある。 |
●溶液の溶質と溶媒
溶液成分のうちの溶かしている成分を溶媒。溶けている成分を溶質という。 |
●pH
水溶液中の水素イオンの濃度。0〜14の数字で表され、pH7を中性、pH0を強酸、pH14が強アルカリ。
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●シアノタイプ
(ブループリント)
設計図面などの青色の紙に白い線で情報が映し出されている種類のもの。 |
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